2015/09/05

次世代マーケティングプラットフォーム研究会(NMPLAB) 第5回総会レポート―IoT


去る8月27日(木)19時より、Marketing 4.0 次世代マーケティングプラットフォーム研究会(NMPLAB) の総会に参加してきました。これまで「Marketing 4.0」という新たなx.0ワードが気になったまま行きそびれていたのですが、前総会に参加した先輩がためになったと勧めるのを聞き、意を決して運営委員会を含め、初参加させていただきました。 


当日のアジェンダ(19時~22時15分)は下記のとおり。


今回は折しも同研究会メンバーが2,000名を突破し、テーマが多方面で注目を集めるIoT(モノのインターネット)ということもあり、平日19時開始で180席設けられた会場は盛況。


冒頭に発起人であり事業構想大学院教授、アイ・エム・ジェイ執行役員CMO 江端 浩人氏が開会の挨拶。昨年11月の研究会発足からこれまでほぼ隔月で「次世代マーケティングプラットフォーム」「BtoBマーケティング」「クラウド・ファンディング」「共創マーケティング」と幅広いテーマに取り組んできた歩みに触れ、背景としてフィリップ・コトラー氏が「消費者の自己実現欲求にこたえるマーケティング活動」として提唱してきたマーケティング4.0の概要を説明。

来るワールド・マーケティング・サミットジャパン開催にあたり、江端氏の「ワールド・マーケティング・サミット・ジャパン アンバサダー」就任に際する次総会への期待を述べ、本研究会のロゴ案がお披露目されました。

続いてキーノートセッションとして、東京大学先端科学研究センター 特別教授の稲田 修一氏が「IoT(モノのインターネット)が変えるビジネスと社会」と題して講演。

オランダが過去20年にわたりセンサーとデータを活用して生産と市場を連動させた農業革命のほか、農業経営を見える化するクボタスマートアグリシステム、山崎製パンの企業横断バリューチェーン、P&Gの消費者行動データに基づく顧客価値拡大の取り組みなどを紹介。

多様、多面的なデータ活用により見えなかったものを可視化し現状を正確に把握することで、近未来予測や全体最適化を可能にする例をあげながら、今後求められるビジネスモデルそのもの、マーケティング戦略そのものの変革を述べました。

 

その後、メーカーの事例発表としてセーフィーCEO 佐渡島 隆平氏が手軽で安全、高精細で低価格のクラウド型カメラセキュリティプラットフォーム「Safie」を、そしてキリン デジタルマーケティング室 主務 松岡 貴英氏が飲料メーカーとしてのIoTの取り組みを紹介しました。

 

続くパネルディスカッションでは、Heart Catch代表取締役 西村 真理子氏をモデレーターに、パネリストとしてキリン 上代 晃久氏、ZMP代表取締役社長 谷口 恒氏、SAPジャパン バイスプレジデント チーフイノベーションオフィサー 馬場 渉氏、Qrio代表取締役 西條 晋一氏が登壇し、IoTは現在ビジネスをどう変えるか、そして今後の展望などについて議論。キリン上代氏は未来のライフスタイルへの一手としてSBクリエイティブ、Microsoftが手がけるインテリジェント・シェリフによる情報端末、デジタル広告、データ分析およびカスタマー接点の洗練に触れ、ZMP谷口氏はロボット活用による自動運転、測量、物流など多面的なビジネスモデル変革を紹介。SAP馬場氏が官民にわたり推進するIoT活用の課題と挑戦を述べると、Qrio西條氏からはキュリオスマートロックによる鍵のあり方や使い方、生活やビジネスの変化などが語られました。


各セッションとも時間を超過する盛り上がりを見せ、パネルディスカッション後22時過ぎから2次会で登壇者を囲む和やかな談笑タイムとなりました。


以上、豪華な顔ぶれから多彩な話を聞け、多くの参加者とも交流できる非常に充実した時間でした。

自身のIoTをめぐる考察は別投稿にしたいと思います。

  

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